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■フジミ 1/350 金剛 完成編






フジミから発売されている1/350金剛。
金剛型のネームシップで1911年英国のヴィッカース社で起工され1913年に竣工。
2回の大きな改装を経てその高速性を生かし1944年に沈没するまで活躍した高速戦艦です。





今回はポントスモデルのディテールアップセットなどと組み合わせて作ってみました。
異様な細かさととんでもないボリュームのセットだったので
今まで作った模型の中で一番時間がかかってしまいましたがなんとか完成させる事ができました。




洗練されスッキリとしていた大和と違いごちゃっとした密度感が魅力的で模型的にも映える感じがします。
今回も汚しを入れていますが木製甲板を使ったので赤城よりは控えめにしました。





ポントスモデルのディテールアップセットは大量のエッチングの他、木製甲板、真鍮挽き物パーツ、レジンパーツもセットされている豪華な内容でしたが
難易度も高くほとんどのパーツに手を入れる必要があるためかなり苦労しました。




真後ろや正面からみるとごちゃごちゃっとした感じが分かりやすいかも。




船首側は高速性を感じさせるシャープな形状。
船体パーツは左右分割のオーソドックスな作りでした。




中央の艦橋まわり。
各フロアを複雑に積み重ねたような鐘楼型の艦橋が印象的です。
機銃やボートなども沢山装備されていてかなりの密度があります。



船尾側。
カタパルト甲板や第3、第4砲塔がありクレーンやカタパルトは組むのが楽しかった部分です。






艦橋のアップ。
所狭しと双眼鏡などが設置されています。探照灯や双眼鏡はベテランモデルのレジンパーツを使いました。
艦橋はパーツ数も多く傾きやすいので何度もすり合わせを行い気をつけて組みました。
水密扉や窓はほとんど置き換え。また抜きの関係で形がおかしくなっていた窓は一度塞ぎ穴を開け直しています。



船首旗竿は真鍮製のものに交換。
菊花紋章は一体化されているのでマスキングしてクレオスのスーパーゴールドで塗装しました。



錨鎖は金属チェーンを使いチェーンストッパなども追加。
ボラードやキャプスタン、通風口にケーブルホルダーなど甲板上にあるパーツは全て置き換えています。
手すりの脇にある甲板支柱は寝かせた状態にしました。



主砲の35.6cm連装砲は
手すりなどをディテールアップし砲身を真鍮挽き物、キャンバスをレジン製のものに交換。



係船桁は片側だけ展開した状態にして飾る向きで印象を変えられるようにしました。
各所にある舷窓は0.8mm〜1mmのドリルで全て開口しています。



パラベーンやウインチ、機銃などが密集している艦橋基部。これらも全てエッチングなどを使ったディテールアップパーツに置き換えています。
機銃はディテールアップパーツのものにするとこの小ささなのに三連装だと全17パーツもあり、肉眼では厳しい小ささの作業になるため大変でした。
ですが組んでみると砲身が開口されていたりして恐ろしいぐらいの精密さがあるパーツでした。



船体側面に取り付けられた15.2cm単装砲。砲身は金属製、キャンバスはレジンパーツに置き換えています。
12.7cm連装高角砲はディテールアップパーツセットに入っているベテランモデル社製のパーツに交換しています。



窓枠はエッチングに交換してありますが裏から玩具のブリスターをカットしたものを貼り付けガラスを再現してみました。
リノリウム押さえ金具は0.2mmの真鍮線で再現しています。



防空指揮所まわりのアップ。
21号電探も精密な作りでした。



遮風装置などはプラのモールドをカットしてからエッチングに置き換えています。
他の部分もそうですが張り出しの裏側にある補強板も一度削り取りエッチングで新しく組むのでパーツを揃えるだけでも時間がかかりました。




煙突まわりにある12m内火艇&12m内火ランチや高角砲。
内火艇はキットパーツをベースにポントスセットのパーツや真鍮パイプなどを使いディテールアップしています。



探照灯はレジンパーツにしてUVクリアジェルを使いガラスを再現してみました。



ディテールアップしたデリックやマスト部分。
エッチングの塊でかなり引っ掛けやすい形なので作業中は結構ヒヤヒヤします。



煙突はジャッキステーのモールドを削り取りエッチングに交換。ファンネルキャップなども交換しています。
蒸気捨て管も削り取り真鍮パイプやプラ棒で作りなおしています。



後部艦橋も煙突同様ディテールアップ。
9mカッターは田宮製のものに交換してオールを載せています。



吊り下げられているカッター。
ダビットや縄梯子などはエッチングです。



各所にある単装機銃。
こちらも全11パーツで数も28必要なので根気が要るパーツでした。



カタパルト甲板は甲板そのもののモールドを削りとりエッチングの板を載せ、各パーツを取り付ける方式でした。
クレーンなども丸々交換します。



リノリウム押さえ金具はリノリウム色で塗装したあと慎重に塗装を剥がし金属地を露出させる事で塗り分けました。



カタパルトはエッチングの他に真鍮挽き物パーツも使われていて内部まで精密に作られています。
零式水上観測機はハセガワ製のものに交換。
張り線などをしてディテールアップしています。



3番砲塔&4番砲塔。
こちらも1番&2番同様にディテールアップ。



舷梯もセットされていたので組んで取り付けました。
船尾周りの通風筒などもディテールアップしています。



スクリューもクレオスのスーパーゴールドで塗装。軸は真鍮パイプに交換してあります。



船尾旗竿や応急舵。
旗はデカールが用意されていたのでシワを付けてから取り付けました。




アクリル板と金色のフィルムでネームプレートも作りました。スタンドは赤城と同じタイプのアクリル製のものに交換。
ケースも注文したので合わせて飾ろうと思います。




実サイズがイメージしやすいようにHGのガンプラ(局地型ガンダム)を置いてみました。





以前作った大和と並べてみると大和の方がスッキリと洗練された船体に見えます。
こうして並べると金剛がめちゃくちゃスリムに見えますね。




ディテールアップセットはエッチングのナンバーが825まであり、
機銃など多数作る部品も多いので選択式で使わないパーツもあるとは言えエッチングだけで1000以上のパーツを加工する事になります。





なので大和はもちろん赤城でもまだプラモデルを作っている感覚はあったのですが、金剛は全くなかったです。
製作時間の大部分は金属部品の加工時間でした。



塗装は船体のグレーがクレオスの日本海軍工廠標準色セットにある舞鶴工廠色
艦底色はクレオスの艦底色にあずき色を若干混ぜたもので塗装しました。
汚しは油彩で雨垂れなどの表情を付けエナメルで軽くスミイレをしています。
錆汚れはパステルを使いました。
木甲板はタミヤウェザリングマスターの木甲板色で表情を付けています。



当初はフィギュアも乗せる気で塗装なども済ませていたのですがディテールの落差が気になったので断念してしまいました。
また何か作る時は乗せてみたいですね。



空中線はモデルカステンのメタルリギング0.3号を使っています。



以上 フジミ1/350 金剛 でした。
今回は組み込んだポントスディテールアップパーツの量が多く難易度も高くて組むのは本当に大変でした。
大半のパーツに手を入れる必要がありますし、肉眼では組めない部品も多いのでもしこのセットを使う場合ルーペは必須だと思います。
ベースとなる金剛のキットも少しですがバリや成形不良があったりしましたし
各パーツの組み込みに調整が必要で、慎重なすり合わせをしないと破損しそうな作りだったのでかなり時間がかかってしまいました。
それでもなんとか完成に漕ぎ着けられたのでかかった時間の分満足感も大きかったです。
作ってる最中は大きい地震が来て倒れたらどうしようとか心配になったりしますが、こうしてじっくり時間をかけて作る大きい模型はやはり楽しいですね。
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