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■ハセガワ 1/350 航空母艦 赤城 完成編
 




ハセガワから1/350でリリースされている日本海軍を代表する航空母艦赤城。
巡洋戦艦を改造した空母で第一航空戦隊に編入され真珠湾攻撃などで活躍した空母です。
キット価格は26,040円、部品点数802点という大ボリュームのキットですが
今回はこのキットに加え、ハセガワ純正オプションのエッチングパーツ ベーシックA,B、C、スーパーの4つを全て組み合わせて作ってみました。




1/350キットの全長は745mmもありかなりの長さです。
写真を撮るのも大変で切れずに横から写せるのがこの背景しか無かったり。
当然部品量も膨大ですし船体のスペースもかなり取るので組み立て時には作業スペースを十分空ける必要があります。




・基準排水量36,500t 公試排水量 41,300t
・全長 260,7m 最大幅 31.32m
・主機関 艦本式オールギアードタービン8基 推進軸4軸 
 ロ号艦本式重油専焼缶 19基 機関出力 131,200hp
・最大速力 31.2kt
・航続距離 8,200浬
・兵装
主砲  20cm砲 6基6門
高角砲 12cm連装高角砲 6基12門
機銃  24mm連装機銃 14基28門   (キット付属の資料より)

天城型巡洋戦艦2番艦として1920年に起工されましたがワシントン海軍軍縮条約の締結により航空母艦に改造。
三段式甲板の空母として完成した後、全通式の飛行甲板をもつキットの姿に大改装されました。




長さもですが高さもある空母で見上げるように見ると迫力あります。
キットは大きさもですが膨大な量のエッチングに苦戦して完成までかなり時間がかかり、製作記でも過去最長となりました。
ですがなんとか完成まで持ってこれました。



艦載艇などを積み込み密度がある船尾側。
救助網は細かく分割されています。



筋交いは0.4mmの真鍮線とプラペーパーで再現しました。



スクリューはクレオスのスーパーゴールドで塗装し、軸は真鍮線に置き換えています。
リノリウム甲板の抑え金具は0.2mm真鍮線で再現しました。



船尾側の左右にそれぞれ3基ある合計6門の20センチ砲。
こちらはスイング可能です。砲身は金属砲身に変更しシャープにしました。




25mm連装機銃はナノドレッドのパーツに置き換えてディテールアップしています。
空中線の硝子はエポキシ接着剤で再現しています。



煙突の後ろにあるため煤煙避けのシールドが取り付けられた右舷側の高角砲。
こちらも砲身は金属パーツに置き換えています。



左舷側の高角砲。
こちらはロープをミシン糸で再現しています。



巨大な煙突はモールドを削り落としジャッキステーなどをエッチング化しました。
反対側にある艦橋は空中線支柱が横に突き出ていて引っ掛けやすいので注意が必要かも。




左右に吊り下げられているカッターはバンドをプラペーパーと伸ばしランナーで再現しています。
運賃船は片方しかほぼ見えないのでもう片方はディテールアップしなくてもよかったかも。



手すり類はディテールアップパーツのベーシックAに含まれていて数は多いですが取り付けるとより密度が増します。
ボート類にはオールも載せています。



船首側のリノリウム部分も真鍮線で抑え金具を再現。
菊花紋章はクレオスのスーパーゴールドで塗装しています。




全通式となった広大な飛行甲板。
制動策などもエッチングパーツで再現できます。
両サイドに張り出している大きい救助網は1パーツなのですが支柱が折れやすいので組み込み時には注意が必要です。




マストは倒した状態で固定。空中線はメタルリギング0.1mmを使っています。
オプションで木製甲板シートも発売されていますが今回は塗装で再現してみました。
木目を一つ一つ塗るのは大変でしたがその分好みの色合いにできました。
ラインは基本的にデカールを使っていますが着艦標識は塗装で再現しています。




艦橋はディテールアップパーツスーパーに付属するマントレットを取り付けてみました。
艦橋の窓ガラスはプラ板にフィニッシュシートクリアブラウンを貼り付けています。




黒板も塗り分けて作戦図っぽいものを書き込んだりしています。



艦橋は小さいですがパーツに密度があり組んでいて楽しいパーツでした。



旗類はキット付属のものを使い動きを付けて固定しています。
探照灯はレンズパーツの裏にミラーフィニッシュを貼りました。



遮風柵はオプションのエッチングを使い立てた状態を選択。
ラインは塗装しています。



基本塗装の時予め明るい色を塗り、糊でマスキングした後普通の明るさの色を塗り塗装の傷みを再現してみました。




ディテールアップパーツスーパーで再現する飛行甲板裏のトラス構造。
大判のエッチング3枚を使うだけありかなりの労力がかかりますが、下から見上げてみると頑張って良かったと思える精密さになります。




甲板裏はディテールアップパーツスーパーで補えますが、スポンソン裏などの補強板はフォローされていないのでファインモールドの帯金やライオンロアの三角プレートを使い全て置き換えました。




置き換えの際は一度モールドを削り落とし、押し出しピン跡を埋めてからエッチングを取り付けています。
プレート類を置き換える時は干渉しないようしっかり印を付けてから作業するとスムーズです。
後は作業前に写真を撮っておくとモールドを削っても迷いません。




船尾側はクレーンや柱パーツも置き換えるので一番手間がかかる所かも。




この部分は取り付け時に干渉する所が多く、破損する危険があるので取り付け時は甲板ごと取り付けるのではなく、
先にトラスフレームだけを取り付けたほうがやりやすいかもしれません。



舵柄信号標はプラペーパーと伸ばしランナーで再現しています。



スタンドはキットのものではなくウイングアンドレイルモデルズのネジ止めでアクリル板を使ったしっかりしたもので固定しましたが
ネームプレートはディテールアップパーツスーパーのネームプレートを使っています。



艦載機はキットの他にもう1セット追加して製作。
こちらは零式艦上戦闘機21型



九九式艦上爆撃機11型
どれも軽くウォッシングをした後シルバーで塗装剥げを書き込んでいます。



九七式三号艦上攻撃機
どれも汚しを入れて製作し、アンテナ線支柱やピトー管を追加。
アンテナ線を貼り車輪止めもプラ材で作っています。




載せてみました。




艦載機はクリアパーツで作られているので足などが折れやすく数もあるのでかなり苦労する所です。
自分は一番最初に作ってしまいました。




機体番号は説明書通りであぶれたものはナンバーだけ切り貼りしています。
次に空母を作る時は編成などもきちんと調べて作ってみたいですね。





細かいデカールも多いですが結構しっかりしているデカールだったのでソフターを使いまくって馴染ませても大丈夫でした。





船体のグレーはクレオスの佐世保工廠グレー、艦底色は同じくクレオスの艦底色を使っています。
佐世保グレーはそのままだとかなり黒っぽかったので汚す事も考えて白混ぜ明るくしたものを使いました。




汚しは油彩とエナメルでフィルタリング、乾燥したらスミ入れをして明るいグレーでドライブラシ。
その後サビ垂れなどを書き込みました。飛行甲板はフィルタリングとウォッシングを数回繰り返して色を馴染ませています。
甲板の色はモデルカステンの甲板色セットにクレオスのタンと灰緑色を使い塗り分けています。



グレーの塗料は結局10mlの瓶を5本ぐらい使いました。
色々塗りながら進めていかないといけないので多めに用意した方が良いと思います。



以前作った大和と。
大きさは大体同じぐらいです。





以上 ハセガワ 1/350 航空母艦赤城でした。
今まで作ったプラモデルの中では間違いなく一番大変で難しいキットでした。
巨大な船体に膨大な量のエッチングを組み合わせて作るので部品一つ一つの加工に手間がかかりますし
繊細なパーツばかりなので完成まで漕ぎ着けられるか不安でしたがなんとか完成できました。
特に飛行甲板の取り付けはエッチングの塊なのもあり失敗したらどうしようとヒヤヒヤものです。
まだ色々甘い所は多いのですが前回挑戦できなかったディテールアップにも挑戦できたので良かったです。
キットの定価が2万越えですし純正エッチングを揃えるだけでもキット価格ぐらいになるので、とても手軽におすすめできるキットではありませんが
キット+手すりがセットされているエッチングのベーシックAを組み合わせるぐらいなら比較的手軽に大迫力の赤城が作れるのではないかなと思います。
長々と作業していましたが「ココはこうすれば・・・」と後から思う所も沢山あるので次何か艦船模型を作る時はこの赤城を生かしてより格好良くなるよう努力したいと思います。
■製作記はこちら

ハセガワ 1/350 日本海軍 航空母艦 赤城 プラモデル Z25
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