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ハセガワ　1/350　軽巡洋艦　矢矧　完成編

・追記
アクリルケースに仕舞う際すっかり忘れていたディテールアップパーツスーパーにあったネームプレート。
立てかけておくタイプは作っていたのですがこちらもせっかくなので貼り付けておきました。
金属製で質感が良いです。
また後からどうにも汚し具合がどうにも気になってきたので修正。
最初の方のぐるっと回った全体像の写真だけですが差し替えておきました。

ハセガワからキット化されている1/350　矢矧。
少しずつ進めていましたが無事完成しました。
キットは天一号作戦時の状態を立体化していますが
自分は甲板が賑やかな方が好みなので一部のボート類など作戦時には取り付けられていなかった物も取り付けて作りました。

今回作った矢矧ですが大日本帝国海軍の軽巡洋艦で阿賀野型の3番艦となります。
佐世保海軍工廠で建造され1943年12月29日に竣工。
シンガポールなどに派遣され各地を転戦し最後は大和と共に1945年4月7日に坊ノ岬沖海戦で沈没した艦となります。

全長は174.50m、全幅は15.2ｍ、公試排水量は7710トンの船でキットの方も戦艦ほどではないですがなかなかのボリューム。
全長は51cm弱ぐらいのサイズです。長さはありますがシャープな船体なのでそこまで飾る場所に困るといった事はない印象。
また1/350ですが適度に部品数が抑えられていてエッチングを使わなければサクサク組める内容でした。

キットは全体に手を加えています。
ディテールアップのためのエッチングですがハセガワによくあるタイプで
手すりなどを補うベーシックA、船体の目立つ部分に使うベーシックB、
さらに細かくこだわりたい人向けのスーパーの3種があり今回は全て使用しています。
また手持ちの汎用エッチングなども合わせて使っています。

当時としては最新の設計だったため古い軽巡によくある簡素な艦橋の後ろに複数の煙突が垂直に立つような形ではなく
大和型のように斜めになった集合煙突や塔型の艦橋など非常に洗練された艦容となっています。
また当時の航空機攻撃の激しさが分かるかのような機銃の多さも印象的です。

船首部分は膨らみが小さいバルバスバウとなっています。
船首旗竿は強度を考え真鍮線をベースにして作り直しました。
チェーンは金属の物が付属。
キャプスタン周りはエッチングでディテールアップしています。
菊花紋はクレオスのスーパーリッチゴールドで塗装しました。

主砲50口径15cm連装砲となっています。
は1番砲塔＆2番砲塔周りは付属のエッチングと金属砲身でディテールアップしました。
砲身基部はキャンバスありのパーツにしています。

機銃座周りのフェンスなどもエッチングでシャープに再現できます。
また天一号作戦時にはなかった9mカッターなどもオプションで付属しているので好みで乗せています。
オールはエッチング製を載せました。

各所に無数にある25mm単装機銃と三連装機銃ですがこちらは全て手持ちであったポントス製のエッチング＆真鍮挽物パーツに置き換えています。
極小のパーツながらかなりのパーツ数で組むのは滅茶苦茶大変なのですが銃口なども開口され精密感のある仕上がりになります。
窓は全て一度開口しモールドを落とした後、レインボーの窓枠エッチングに置き換えました。

洗練された塔型形状の艦橋ですが
窓枠や手すりはベーシックエッチングにあるのでそちらに置き換え。
上部の巨大な21号電探もエッチングに交換しています。

ラッタル類も多く干渉しやすいパーツも多いため組み立てには気を使う部分です。
旗策はメタルリギング0.3号をデッキタンで塗装してから組み付けました。

グレーチング部分などはマスキングして塗り分け。
信号旗は艦名符字のJLGA（タミヤ軍艦雑記帳より）にしました。

艦橋の一番上にある方位探知機などもエッチング化。
艦橋両脇にあるラッパ状の22号電探はプラパーツそのままだと塞がっているのでドリルとリューターで開口しました。

マストですがこちらも真鍮線をはんだ付けして作り直しています。
13号電探などはディテールアップパーツベーシックのエッチングに置き換えています。

探照灯台なども丸々エッチングに置き換え。
110cm探照灯はミラーフィニッシュを使い光を良く拾うようにしました。
艦橋の後ろ側に配置されているのは九八式8cm連装高角砲です。
こちらは砲口を開口しておきました。

煙突はファンネルキャップなどをエッチングに置き換えてディテールアップ。
結構目立つ部分で作りもより複雑かつシャープになるのでディテールアップパーツベーシックの中でも効果的なパーツだと思います。

蒸気捨て管ですがこちらもリューターやドリルで開口してディテールアップしました。

9m内火艇も好みで載せています。
ボート類は明るい色も多くアクセントになるので取り付けるのが楽しいパーツです。

飛行甲板ですがこちらはディテールアップパーツスーパーに含まれるパーツで太い支柱以外丸々エッチングに置き換える事になります。
小屋や軌条なども全て置き換えるため結構大変です。

またほとんど見えなくなるのですが裏側の補強板なども再現できます。
似たようなパーツがあり以前作った赤城の甲板裏ほど大変な訳ではないですが歪みやすかったりするので気を使う部分です。

零式水上偵察機は付属のエッチングや金属線でディテールアップ。
日の丸などはデカールを使いましたがペラのラインなどはマスキングして塗装しました。

カタパルトはエッチングパーツスーパーで丸ごと置き換えられます。
こちらに置き換える事でトラス構造などがプラパーツより一気にシャープになります。
飛行甲板やカタパルト下には魚雷発射管がありこちらはジャッキステーのモールドを削り落としエッチング化しています。

12m内火ランチ。
ボート類のディテールアップ用エッチングはディテールアップパーツスーパーにあります。

クレーンなどもプラパーツからエッチングに。
カタパルトなどと同じく歪みやすく、歪むと目立つパーツなので気をつけて加工する必要がありました。

後檣のマストは大部分を真鍮線で作り直しました。
そのため空中線を張っても十分耐えられます。

空中線は説明書をベースに好みで数を増やしています。
旗はデカールを曲げて表情を付けてから接着しています。

浮き輪も所々好みで取り付けています。

ごちゃっと通風筒や機銃、弾薬箱、ホーサーリールなどが配置された船尾部分。
3番砲塔の砲身も金属製の物に交換しています。

船尾旗竿も真鍮線で作り直し。爆雷もエッチングでディテールアップしています。
スクリューは薄くシャープに加工して塗装しました。

甲板のリノリウム張り部分ですがリノリウム押さえのモールドを全て削り取り汎用エッチングパーツを貼り付けました。
数が膨大で面積が広いので結構大変だった部分です。

スタンドは今回キットの物は使わずアクリル製の物に交換。
アクリルだと結構重さがあり飾る時も安定します。

いつも通りネームプレートも自作しました。

船体横の汚水捨管は片側がカマボコ状になっていたので彫刻刀などで彫り直しておきました。

空中線ですがいつもと同じメタルリギングの0.3号を使っています。
碍子はエポキシ接着剤にエナメルのフラットホワイトを混ぜ尖らせた爪楊枝で盛りました。

塗装レシピなど。(C)＝クレオス　(T)＝タミヤです。
■艦底色　(C)艦底色＋(T)ダルレッド
■グレー　(C)佐世保海軍工廠色　一部は白や黒を混ぜムラを付けて塗っています。
■リノリウム色　モデルカステンリノリウム色＋(C)クールホワイト
■キャンバスなどのホワイト　(C)クールホワイトに(T)デッキタンを若干混ぜた物を使っています。

汚しは油彩で表情を付けた後濃いグレーなどでウォッシング。
後はパステル系の塗料でサビ汚れなどを付けています。

サイズ感が分かりやすいようにHGUCガンダムと並べて。
長さはありますが意外と飾りやすいサイズです。

以前作った駆逐艦の島風とサイズ比較。

最後を共にする大和とも。
駆逐艦と並べると大きく見える矢矧が一気に小さく感じます。

以上ハセガワ　1/350　矢矧　完成編でした。
今回1/350の軽巡を初めて作ったのですが大きさがちょうど良い感じで意外と作りやすく飾りやすい印象でした。
パーツの合いなども問題なく、極端な修正が必要なパーツなども無かったです。
ディテールアップパーツ3種と手持ちのエッチングを組み込み出来るだけディテールアップしてみましたが
A、B、スーパーとあるので手軽に作りたいけどちょっとしたディテールアップもしたいといった場合、
Aの手すりのみ使うなどといった選択が出来るのは良いですね。
無事完成できましたし積んでいる艦船模型はまだ色々あるので来年もまた何かに挑戦してみようと思います。

■製作記はこちら

(プレミアムバンダイ)